農家入門

近所にSさんという農家がある。
先祖代々の畑を、今年お祖父さんが亡くなってからは、
お父さんとお母さんのふたりでやっている。

前からうちではちょくちょくここの野菜を買っていたのだけれど、
5月にプランター菜園を試みて、
収穫:ピーマン2個
   プチトマト1房
   唐辛子1本
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という結果に終っている自分は、

「本当の農家に学んで野菜作りをマスターしたい」

という思いから、Sさんに弟子入りすることにしたわけです。

初日は、長靴に軍手、手ぬぐいという完璧な出で立ち。
あまり労働力として期待されていないのは分かっているが、
とりあえず見よう見まねで手伝う。

あまり撒くものがない今の時期は、終ってしまったトマトの跡に、
いんげんを植える。
まず、土と肥料を混ぜ、
1箇所にタネを3つずつ撒く。
土をかぶせる時は、タネの大きさの1,5倍くらいの厚さ。
厚すぎると、雨が降って土が重くなった場合、芽が出ないし、
薄すぎると、風で飛んでいったり、ハトにつつかれたりする。
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いずれにせよ、ハトは厄介なようだ。
カラスの場合、なにか不審なもの(案山子、ミラーなど)があれば
警戒して近寄らないが、ハトはバカなので、脅しに気づかない。

ついでにネコも、たまに畑にやってきてはおしっこをかけたり、
土をほじくったりするので、嫌がられる。
うちのネコも、近所の畑に相当嫌がられているようで、申し訳ない。
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他にも、キャベツなどの芯だけを食い荒らす芯食虫とか、
カボチャなどの葉っぱを白茶けてダメにするうどんこ病、
台風、霜など
野菜作りには天敵がいっぱいいる。

Sさんはよく、
「野菜は足音を聞いて育つ」
と言っているが、
確かに毎日見回ってやらないと、小さな変化には気がつかない。
気がついた時は手遅れ、ということだ。

こんなSさんは、
小さな変化を見逃さないよう
目と耳を敏感なセンサーのようにして
雨の日も風の日も毎日畑を歩いている。

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